丁寧に言葉を選ぶ

私は毎日のように思ったことを文字にします。それはメールでもSNSでもブログでも何でも。思ったことを偽るのは苦手なのでそのまま書いていることが多いですが、cakesの記事を読んでいて、言葉にする際に自分も気を付けていることがあるなあと思いました。それは、

 

丁寧に言葉を選ぶことです。


初対面の方はもちろん、親しくなった方でもそうするようにしています。もちろん毎回心掛けていられる訳ではありませんし、文を読んでムッとするかは読み手によって違うので出来ている自信はないです。けれど、たった一言でも相手の気分を害する(傷つける)ことがあるということは言葉にする時に意識していたいことです。


私は思春期の頃は思ったことをそのまま家族や友人にぶつけ、よく衝突していました。自分の方が弁が立っていたので、相手を論破することで「自分は間違っていない」とよく思っていました。

でも自分が相手を傷つけた分の痛みはしっかりと自分に返ってきました。


家族のように親しい人、職場の上司から、たった一言で傷ついたことが何度もありました。特に医療の現場では患者さんから「もう来るな」としょっちゅう言われたり、ミスすると上司からは「今すぐ仕事辞めろ」と大勢のスタッフの前で言われるも、周りは誰もフォローしてくれず、とても孤独に感じた時があります。


いちいち気にしていたらキリがないとは思いますが、それでも相手から言われて傷ついた言葉は、その時に確かに自分を不快にさせたり、悲しませたりしました。同時に、傷ついた分だけ自分が人を傷つけた痛みも感じ、丁寧に言葉を選ぼうと思えたのも事実でした。

 

丁寧に言葉を選ぶというのは、相手を傷つける言葉よりも難しいです。


相手がよく口にする言葉や思考パターンを会話の中で掴み、言葉を選びながら会話するのだから、単に暴力的な言葉を使うよりも、想像力や挑戦が必要になると思うんです。

気を遣うので疲れますが、そうしていくうちに相手とダンスするように会話が出来たらとても楽しい。


変な表現ですが、会話が深いところまでいくと思考でセックスしている感覚を体験しました。言葉のセンスや会話の流れがピッタリと寄り添っている時。それは何にも代えがたい時間です。


それが出来る相手が身近にいる人はとても幸せです。今はいなくても、丁寧に言葉を選んで生きているとそういう人に巡り合えると思うのです。

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