定年後の人生の別れ道は家族の反応
いくらいい大学を出たって、いい企業に就職したって、素敵な相手と結婚したって、定年後家族に見放されると残念な人生になる。
こう思うのは自分の両親の生き方が極端だからだ。
私の父は自分を曲げない。自分のスタイルを貫き通す。仕事ではそれでやっていけたのだろう。稼ぎもよかったこともあり、うちは大家族ながら子どもは全員奨学金を借りることなく大学まで出ている。
けれど、自分の家族を大切にしてこなかった。家族サービスをしてもらったことがほとんどなく、育児も家事も母に任せきりだった。逆に、自分の親と兄弟は大事にしていた。
現在は海外に一人で毎日ゴルフの悠々自適生活を送っている。住んでいる国の文句を言いながらも、年の半分は海外暮らしだ。それも家族に相談なく、自分で勝手に決めて生活している。
昔からそのスタイルだったので、家族は今更もう何とも思わないし言わない。
逆に母は相手に上手に合わせる。だが、もともとは我が強いので、ある時から自分の道を決め、歩き始めた。でもそれまで子育ても家事もよくやってくれたし、今でも子どもと孫の面倒を見てくれる。だから自分勝手とは(父を除いて)思っていない。資格職なので定年を迎えながらも仕事を続け、自分の趣味も持っている。
よく思うのは、「母の面倒は看るが父親の面倒は看たくない。」ということ。同時に自分が老後、自分の子どもにこのように思われたくないということ。
子どもが成人するまで、働いてくれたことは父に対して感謝している。
でももし義理を返すならお金で返す。
真心で返したくないなと思う。
冷たい子どもと思う人もいるけれど、小さい頃から父親と心の交流が少なかったので、今更交流しようとは思わない。特に介護が必要になった場合、お金は兄弟で工面しても、直接的に面倒は看ない。
家族のために今まで一生懸命働いてくれたことは違いない。
けれど、家族を持った以上、少しでも家族の方を見てくれていたら、娘たちにこうは思われなかったのではないかと思う。子どもを持つといつまでも、自分ばかりが家族の中心ではいられない。
いくら仲のいい友人がいても、結局最後に看取るのは家族。
その家族にどう思われているか?
今まで自分一人or自分中心に生きてきた人は特に、家族を持ったら気にしたほうがいいと思う。
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