J-Clinic主催:健康管理講座@シロアム病院

水曜日に続いて、医療のお話。本日はJ-Clinicの日本人ナース・久津沢(くつざわ)さんが新赴任者対象にインドネシアの医療事情・健康管理についてお話下さいました!

会場はアットホームで、席に着くなりプチ交流会になりました。自己紹介を終え、講座が開始するとみなさん真剣にメモを取っていました。


個々人会参加の目的があると思いますが、全体の目的としては

『ジャカルタの医療事情の知識を持ち、参加者自身が適切に医療を受けられるよう行動すること』

知識→体験→行動につながるよう、知識+体験をこの場で提供して頂きました。


写真はシロアム病院1階ロビー。やや狭い印象ですが、清潔で入りやすいです。


知識として『インドネシアの医療事情』を次のようにまとめてみました。


医療サービス:  病院により医療水準は異なります。

インドネシアの医療水準はどこも低いと思われがちですが、シロアム病院やポンドックインダ病院など一部のPrivate Hospitalは医療水準も比較的高く、緊急の高い治療(脳梗塞、心筋梗塞等)も受けられます。費用もそれなりに高額な様ですが、日本語・英語が通じるスタッフがいるため安心感は強いと思います。


医師:フリーランス、患者の希望があれば薬の処方をすることが可能です。

治療成績の悪い医師は仕事を回してもらえず稼げない。また患者に人気のない医師は首になるためです。


保険内で受けられる治療:会社が加入している保険プランによる、自分で問い合わせが必要です。


入院時:手続きは日本とほとんど変わらない(※J-Clinicでの話。ここ日本語対応なスタッフがいるため、入院時の手続きは特に問題ないそうです)。また前金(デポジット)が必要(10万~)。入院費未払いなどが理由にあるそうです。その分も保険でカバー出来るのか保険会社に問い合わせが必要です。いざという時のために保険証のコピーは携帯しておくとGOOD!


救急車:有料。

理由は救急車は病院単位での所有になるためです。車内に付けるサービスによってさらに請求金額が異なります(酸素ボンベや看護師をつけるなど)。渋滞も考慮すると万単位になることを覚悟しておいたほうがいいです。

なので基本は自分の車かタクシーを使うのがベスト。その方が費用も時間もかからず済みます。家から近い医療機関を把握しておく、医療機関までの行き方を運転手に把握しておいてもらう、また運転手に行き先を伝えられる最低限の語学力を身に着けておけば安心です。



体験

この会のために、久津沢さんがインドネシア産の商品を紹介して下さいました。

主に虫除け・アルコール・飴です。虫除けは日本よりも種類が多く、匂いがあるものが多く感じました。

また、脱水予防のために、お手製の経口補水を飲んでみました。正直美味しくないですが、下痢で失われた電解質と水分を補うのには最適です。ポカリは美味しいですが、糖分が多いことを考えると、

 水<ポカリ<お手製経口補水 or OS-1(上の写真) となりそうです。


メッセージ

コンビニ受診はダメ

インドネシアで赴任者が受診にする際にはいきなり病院に行っても、すぐに適切な医療にかかれないことがあります。それは医師がフリーランスのため時間帯勤務をとっているからです。(邦人向けのクリニックでも同様)。スマンギのシロアム病院でも皮膚科医5人、産婦人科医3人と医師が少ない。日本と比べてインドネシア自体に医師が少ないため、日本のイメージで病院に行っても他の病院に行くよう指示される、予想以上に長時間待つことになるといったことがあるので、医師がいる時間帯を確認し、予約して受診するのがベストです。


医療者だから任せて大丈夫、ではない

なんたってここはインドネシア。曖昧に大丈夫か?と聞いてもTidak apa apaと言われることもあります。なので具体的に自分の症状を伝えることや、今後の治療の見通しを聞くなど、自分の出来る範囲で把握する、確認する必要があります。海外に住んでいる以上、待っていれば教えてくれるわけではないので、自分の身は自分で守ることが大切です。

加入している保険証のコピー、インドネシア語での問診票(NPO法人国際交流ハーティ港南台http://www.kifjp.org/medical/からダウンロード可)など携帯しておくと心強いですね。


医療者でなくても、自分から正しい知識に触れること。これが自分と家族の身を守る第一歩です!


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